ストロングおじさんのパワポでまとめるRTDの世界

RTDとはReady to Drink、栓を開けてすぐ飲める、缶や瓶入りのチューハイ・カクテル・ハイボール等の総称です

2020年 缶チューハイ売上ランキング TOP10

まえがき

2020年1-12月の缶チューハイ売上実績TOP10をまとめてみた!

おかげさまで2020年もRTD業界は前年比112%の成長を達成!その中でも、特に売れた製品は何だったのか?

今回はトップ10中9製品の順位が入れ替わるという大変動の年でした!

ランキングと私の熱い考察を是非読んでいただければ幸いです!

 

本編(パワポ+考察

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1位:氷結(4,088万ケース/前年比101%)

※数値はレギュラー、ストロング、ゼロ等、氷結全ブランドの合算

氷結が首位に返り咲き。2002年以降長らく首位だったが、2018年にストゼロ擁する-196℃ブランドに首位を譲った。今回、3年ぶりの首位奪回となった

しかし、今回の首位奪回は後述するストゼロ自体の低調によるもので、氷結自体もRTD市場平均を大きく下回る前年比101%の成長と、決して好調ではなかった
(ちなみに昨年は104%成長)

近年は進化系と呼ばれる濃厚な味わいや、食事に合う辛口が流行の中で、軽め甘めの氷結からシフトが進んでいるのは否めない

しかし、そんな状況を受け、2020年10月後半に辛口の「無糖レモン」を発売。186万ケースと、計画対比279%の売上を示した

販売が10月後半だったため、2020年の数量には大きくは響かなかったが、年間販売となる今期は氷結ブランドの新たな核となることが期待される

2位:ストロングゼロ(3,713万ケース/前年比91%)

王者ストゼロが首位陥落。-196℃全ブランドを加えても、氷結には及ばない数値となった

2020年はコロナ禍における生産体制変更(消毒用アルコール向け供給優先)から、ほとんど期間限定品や新作を出さなかったため、その影響が大きく響く形となった

一方、定番品のみだと102%だったとのこと。今年は特殊事情であり、来年は再び氷結とトップ争いを繰り広げていくと思われる

とはいえ、氷結と同じく進化系や辛口に追われ苦戦しているのも確か。ストロング系の求心力が徐々に低下してきているのは事実で、その影響もあってかか2021年は新たな施策を実行する

3月に同じ196℃ブランドから「ザ・丸ごとレモン」「同グレープフルーツ」「同みかん」の3種の発売を予定。今までのストゼロと異なり、度数7%、甘味料・糖類とも不使用(みかんは除く)と路線を変え、最近のトレンドに合致する製品をだしてきた

「-196℃ 〈ザ・まるごとレモン〉」「同〈ザ・まるごとグレープフルーツ〉」「同〈ザ・まるごとみかん〉」新発売 2021年1月27日 ニュースリリース サントリー

2021年はストゼロの復権と丸ごとシリーズの躍進、双方による巻き返しが期待される

3位:こだわり酒場のレモンサワー(2,453万ケース/前年比251%)

発売2年目のこだわり酒場ブランドが驚異の前年比251%をたたき出し、一気に3位に浮上した

昨年3月に発売されたレギュラーが今期は通年発売であること、今年3月に新作の〈キリッと男前〉が発売された、という変化点はあるが、それにしてもたった2フレーバーでこの数字は異常すぎる

発売2年目にして、完全に「国民的レモンサワー」としての地位を確立。幅広い層に受け入れられたことがこの躍進の理由だろう

今期はさらに、3月に第三弾の新作〈追い足しレモン〉を発売予定

「こだわり酒場のレモンサワー〈追い足しレモン〉」新発売 2021年1月8日 ニュースリリース サントリー

これまでと違い果汁を加え、さらに度数は5%。前2作とは違う価値がある。5-7-9%の三階級にラインナップを広げ、2021年はますますの拡大が見込まれる

4位:タカラ焼酎ハイボール(2,111万ケース/前年比117%)

昨年ほろよいを抜き念願の3位に躍り出たタカラ焼酎ハイボールだったが、今年は逆にこだわり酒場に抜かれ、3位に転落した

しかし、それでも市場平均の112%を上回る117%の伸びは立派。依然として高成長を続けている

"焼酎ベースの辛口"というチューハイの原点とも言えるその味わいが、酒場ブーム・辛口ブームの現在において独自の価値を発揮している

2020年は下町の人気酒場「宇ち多゛」とのコラボ製品の発売やアンバサダープロジェクトの開始等、新展開にも積極的だった

2021年も"焼酎ベースの辛口"の価値を、世に発信していって欲しい

5位:ほろよい(1,720万ケース/前年比99%)

ほろよいが4位から5位に転落。成長率も99%と若干であるが前年を割った

しかし、これはストゼロ同様、2020年は新作や期間限定品のリリースを抑えたことによる。昨秋発売のハピクルサワーが好調だったこともあり、定番品は123%の伸びを見せた

2021年は続々と新作や期間限定品発売のニュースリリースが出ているが、中でも目玉は2月発売の「シュワビタサワー」だろう

「ほろよい〈シュワビタサワー〉」新発売 2020年12月8日 ニュースリリース サントリー

ハピクルのビックルに続き、デカビタを思わせるこちらの新作。SNSでは既に話題となっており、ハピクル同様ヒットが期待される

近年の成長率はやや控えめだが、それでも低アル界では並ぶものはない覇王。2021年も存在感を示すだろう

6位:本搾り(1,469万ケース/前年比123%)

本搾りが6位にランクイン。こだわり酒場の影響で順位は一つ落としたが、それでも前年比123%という大きな成長を記録。2003年発売の同製品だが、まさに今が全盛期といえよう

甘くない製品が流行の昨今、その硬派な味わいが受け入れられているとともに、コロナ禍における健康志向の高まりで果汁とお酒以外無添加の価値がさらに高まっていると思われる

2020年はライムが通年品として新発売されたものの、期間限定品のリリースは控えめだったが。しかし、それでもこれだけ売れたのは、その独自の価値が評価されているためと思われる

誰にも真似できない製品であり、2021年も安定の高成長が続くと思われる

7位:キリン・ザ・ストロング(1,319万ケース/前年比141%)

キリン・ザ・ストロングが昨年同様7に。順位の変動はないが、前年比141%の1,319万ケースの大幅増。年初計画の1,200万ケースを大きく上回った

大躍進の要因は4月のリニューアルだろう。かつてはジャンクなフレーバーを前面に押し出していたが、「うまみ」を強調した「上質系」の路線に転向

従来のストロング系の枠組みにとらわれない路線を打ち出したことで、逆風気味のストロング系のなかでは著しい成長を見せた。品質面、イメージ面とも大きく飛躍した1年であった

2021年も1月下旬より早速リニューアルを実施しているが、本リニューアルはマイナーチェンジに留まっている。毎年のように大胆な変化を見せ、消費者を驚かしているキリストシリーズだけに、2021年も新たな展開に期待したい

8位:檸檬堂(1,102万ケース/前年比414%)

檸檬堂が圏外から8位にランクイン

昨年全国展開を果たしたが、11月末からの発売だったため、実質的に今年が本格展開の1年目。そんな中、1,000万ケースを超える売上を達成。濃厚で飲み応えのある新時代の缶レモンサワーとして、しっかりと存在感を示した

一方、これだけ目にしてまだ8位というのは案外な数値とも思われるが、それだけ現在の缶チューハイ製品の層が厚いということだろう

全国展開以降、長らく新作はなかったが、昨年12月28日に待望の新作「かみそりレモン」を発売

既存4フレーバーに「かみそりレモン」を加え、2021年は更なる躍進をとげることができるか、注目される

9位:贅沢搾り(507万ケース/前年比121%)

贅沢搾りが9位⇒10位に浮上。前年比121%と高成長を見せた

2021年はアサヒビールのRTDの新エースに据えられ、積極的なPRや新ライン「贅沢搾りプラス」の展開を開始。その成果が実ったのであろう

しかしながら、500万ケースはエース級ではやや物足りない数字。もぎたての低調、ウィルキンソンRTDの終売を補うにまでは至らなかった

2021年、現時点はローソン限定のトマトの発売程度で目立った動きはないが、今年も積極的なプロモーションを行っていくのだろうか

10位:99.99(403万ケース/前年比87%)

99.99か9位から10位にダウン。2018年に衝撃のデビュー、2019年も好調だったが、3年目の今年は87%のマイナス成長となった

昨年3月には業務用樽生を発売し、外飲みと連動したプロモーションを行う予定だったが、コロナ禍で出鼻をくじかれたのが影響した

また、リニューアルによりかつての硬派路線から、やや飲みやすい味わいに転向したのも要因と思われる。熱狂的なファンが多いだけに、反応は敏感だった

2021年の巻き返し策は検討していると思われるが、ストロング全体に逆風が吹く現在、厳しい戦いが予想される。個人的には、初期の衝動を思い出す、真のクリアさを復活させて欲しいが。。。

 

TOP10以外の主要商品

TOP10以外の主要商品についてもまとめているので、ご参照ください

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樽ハイ(237万ケース/new)

3月に新発売された樽ハイが237万ケースの売上。2020年の新ブランドではトップセールスとなった

男梅サワー(222万ケース/前年比137%)

男梅サワーは躍進の前年比137%。コロナ禍で酒場イメージがあるお酒として、人気を集めたということらしい

宝酒造 高付加価値レモンサワー(222万ケース/前年比145%)

極上レモンサワーを主力とする宝酒造の高付加価値レモンサワーラインが、前年比145%と躍進。こだわり酒場、檸檬堂と比べると売上自体は地味な数字だが、高価格帯を考慮するとかなり健闘している

タカラcanチューハイ(173万ケース/前年比88%)

36年目を迎えた元祖缶チューハイは前年比88%と伸び悩んだ。駅の売店で高確率で置いてあるブランドだけに、コロナ禍での移動の自粛が影響したらしい

ザ・レモンクラフト(137万ケース/new)

2020年新発売のアサヒの進化系レサワ、レモンクラフトは137万ケース。販売ルートがコンビニ限定の中で、この数字は大健闘と言える

麹レモンサワー(133万ケース/new)

10月中旬発売のキリンの麹レモンサワーは133万ケース。たった3か月弱、しかも単一フレーこの売上はかなりヒットしていると言える。今年も順調に売れていけば、十分トップ10をうかがえる数字である

もぎたてストロング(不明)

2016年の発売以来トップ10の常連であり、昨年も8位のもぎたてであったが、今年は売上の公表はなかった。4月にもぎたてストロングとして、甘味料から一般糖類ベースへと大胆なリニューアルを行ったが、販売は戻らず、数値は大きく落ち込んだと思われる

ハイボール

ハイボールは本ランキングの集計対象外であるが、サントリーの主要製品はそれぞれ角ハイ1,106万ケース、トリスハイ677万ケース、ジムビームは133万ケースを売上。

仮に缶ハイボールも含めたランキングとすると、角が檸檬堂を抜いて8位に、檸檬堂が9位、トリスが10位となる

 

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